1――西洋vs日本

出口の現代文レベル別問題集 5上級編 改訂版 (東進ブックス レベル別問題集シリーズ)

出口の現代文レベル別問題集 5上級編 改訂版 (東進ブックス レベル別問題集シリーズ)

現代文講師といえば代ゼミの笹井が名高いが、予備校に通っていない僕にとって最高の師匠は元代ゼミの田村秀行である。しかし業界でもっとも有名な人物は出口汪だろう。ところが、出口の手法は非常に賛否両論が激しい。僕は否定派で、この問題集やシステム現代文に手をつけたがいまいち身にならなかった。それはなぜだろう、ということを考えるためにいまいちど取り組んでみた。
とりあえず冒頭の西尾幹二の文章による客観問題をやってみた。ヘーゲルがヘーデルと書いてあるなどかなり眉唾感のある文章だが、西尾がどういう人であるかを知っていれば解答はたやすい。そうでなくても内容は西洋の弁証法的発展史観に対して日本はもっと無方向的な時間観で生きていたのではないかということを平家物語を引き合いにして論じている文章で、この辺は二元論的で理解は容易い。ということで設問はほぼ間違えなかったので、あれ出口の解説が理解できるぞ、という事態にあいなった。やはり記述に問題があるのか。

ただ驚くべきことに現古融合で、まじめに音読せず解答したら古典が全滅だった。適当はよくない。