体験版として第一問だけ解いてみた。
ちまちまと『田村の総合現代文』を解こうと思っていたが、霜の参考書もやったことだし、この際、色々な本をつまみ食いしてみることにした。
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で、むずい。昔、改定前のものをやったことがあるがそのときもあまりの難しさに音を上げた覚えがある。特徴としては「文章のなめらかさ」という視点があること。これは案外便利である。「□□的で独自的な視点」というとき、空欄を埋めろという問題があったが、このとき候補で「個人」「独創」「個性」が上がるのだが、文章の凹凸から「個人」を選ぶべきだというのは、機械的に選択肢を選びがちな受験生には目から鱗かもしれない。ただ解説が分かりにくい。僕の考えだと、「的」を「性」に置き換えるのがよい。「独自性」は「独創性」「個性」とニアイコールだが、「個人性」という言葉は自然ではない。これは、個人が性質ではなく物理的な対象に近いベクトルだからだ。即ち例文は、ある種物理的なそれぞれの人が「独自」に持つ視点、ということである。
まあとにかく難しいし、全ての問題が堀木による創作なので(ということは堀木の解答がほぼ絶対的に正しいということを意味する)、堀木の考え方の癖を捉えないと答えにくいところがある。ちょっとばかり現代文は得意だ!と思っている人でも手をつけるとかえって自信を喪失するかもしれないので、『入門編 現代文のトレーニング』を挟むのが無難だろう。それでも悪問ではないと思う。
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これは田村を古典とする代ゼミ派への毒とも考えられるが(駿台はいつも代ゼミの講師をバカにしている)、実際には板野のことをバカにしているのかな。板野は早大現代文を中心にデジタルな解法を宣伝してバシバシ参考書を出しているので仮想敵の代表格と言えるだろう。この板野は快調に代ゼミTVで青木にも批判されていた。その青木氏は「解答作成大全」という本を出しているので、なかなか難しいものである。まあこういうのは一長一短であって、読み方をあまりにも「公式」化するのは読みが膠着化するから問題があるけれども、設問がある以上解答の作り方には一種の常識とか定石みたいなものが出来るのは自然なことだ。第一問は残念ながら客観だったので第二問の記述でこの人の考え方を判断したいところだ。